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「AVM」

今田耕司×鈴木おさむ による第5弾舞台「AVM」
脚本・演出:鈴木おさむ

日時:2014年8月7日(木)~10日(日) 全5公演
7日(木) 18:30開場 19:00開演
8日(金) 18:30開場 19:00開演
9日(土) 13時30開場 14:00開演 / 17:30開場 18:00開演
10日(日) 15:30開場 16:00開演

会場:六本木 俳優座劇場
出演者:今田耕司
    大久保佳代子 徳井義実 
    長谷川るみ  エリアンナ
    西寺郷太
※出演者については追加になる場合があります。

料金:前売り¥7,000-(税込) 当日¥7,500-(税込)

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上記公演についてツイ友ちゃんに教えてもらって、それがAV業界の話でさらに徳井さんが「イケメン人気No.1AV男優」役だと聞いて、絶対に観に行きたい!と思いました。
チケットを無事確保し、8/8(金)の公演に、お友達と行って参りました。
席はおかげさまで良席で。なんと4列目のど真ん中という・・・

ステージには、二つの白いソファー。ひとつには空気を入れて膨らましてあるパンティー履いたお人形(通称ダッチワイフというもの笑)、正面にはスクリーン。そしてスクリーンの上にドラムセットなどが組まれています。

会場が真っ暗になり、いよいよ始まる♪という期待ののち、ステージに照らし出されたのは、バスローブ姿であぐらをかいている今田耕司さん。
「人はどうして生まれてくるんやろう?」
などという人生についての疑問を会場に問いかけ、消えます。

このお芝居の配役ですが・・・
今田耕司:引退間近の50歳ベテランAV男優「鬼頭 虎(とら)」
大久保佳代子:カルトな熟女AV女優(昼間は派遣社員)「桜田 淳(じゅん)」
徳井義実:AV大好きで文房具メーカーを辞めて汁男優からイケメン人気No.1AV男優になった「月山 雅(みやび)」 
長谷川るみ:若手で売れっ子の小生意気なAV女優「海野 楓(かえで)」
エリアンナ:ハーフの明るいAV女優「美馬 響(ひびき)」
遠藤要:いつかは映画監督になるのが夢のAV監督「火柱 誠(まこと)」
西寺郷太:BGM演奏&幻のAV監督「ゴッド榊」の声

お芝居始まる前に、幕に出演者とスペシャルサンクス的に「島袋浩・森林原人・しみけん・カンパニー松尾」の名前も挙がりました。
鈴木おさむさんが「週刊SPA!」で取材をしたそうで、劇中、この方々から聞いたエピソードを盛り込んでいたようです。パンフレットに書いてありました。

舞台は、過去と「Now」を交互にたどりながら進んでいきます。

<虎と雅>
初めて虎と現場が一緒になった頃、雅はまだ「大橋」という名前でした。
汁男優から成り上がって初めて虎と3Pをさせてもらえることになった当日。
カラミは上手く出来たと思ったけど、カメラの位置や、もうひとりの男優のことなどまだまだ配慮が足りず、虎の指導を受ける大橋。
でもそれは気に入られてのこと。虎に叙々苑に誘われ大喜び。
こうして虎とは師弟の仲になり、将来「鬼頭 兎」って名前にしろ、などと言われ有頂天になる大橋。
ある現場では、68歳のおばあさん相手に勃ち待ちになってしまっている大橋のもとへかけつけた虎が完璧にその代理を果たします。
「おばあちゃん子だからできない」と言う大橋に、虎も「俺かておばあちゃん子や!でも目の前の女性のカワイイとこ見つけて勃たせる、それが男優や」と教え込みます。
でも、大橋はだんだんと売れっ子になるに従い、また女性向けAVに抜擢されたのをきっかけに名前を「月山 雅」に改名し、日々何現場も忙しくこなす中で、当初の「AVが好きでたまらない!」という喜びを忘れたかのように、とにかくセックスさえ見せればいいという「心」の無いカラミを見せるようになってしまいます。
「女優との空気感が大切!」と言い続けてきた師匠:虎にも反発してみたり・・・

<虎と淳>
ベテラン男優とベテラン女優であるふたりは、何度も現場で一緒になるなど、互いを信頼している存在。
かなり激しいプレイも受け入れる女優の淳は、その昔アソコに卵を8個入れたのが出てこなくなり、虎が救急車で付き添ってくれました。
それから、実は少しずつ虎に対して恋心を抱いている淳。
でも、虎には奥さんも、今度小学生になるお子さんもいるし、何よりAV業界では男優と女優の恋愛は御法度。
現場ではセックスしてるのに、撮影外でのふとしたこと(頭を撫でてくれたり、顔についてる陰毛をとってくれたり、お土産を買ってきてくれたり・・・)でキュンとするのは普通のオンナだよねぇ~と響と語り合う。

<誠と響>
誠は「いつか映画監督になる」という野望を持ち、「AVなんて撮りたくて撮ってるわけじゃない」と言い切ります。
もとはADだった誠も、代理でやむなく監督をする現場があり、しかもケツが4時間後だからととにかく男優を急かします。
虎はそんな誠にご立腹。
「お前が男優やったらどんな気持ちになるか、やってみろ」と言い、その場で淳とカラミをさせ、無理難題を・・・
「まんぐり返しからの正常位」「正常位からのまんぐり返しからの騎乗位」「またまんぐり返しからの駅弁」
普通の男優にとっても難題なのに、あっさりこれをやりきってしまう誠。
そしてそんな姿を見て切なくなっているのが、実は交際相手の響。
響は将来映画監督になりたいという誠を応援しているし、何より彼氏なので、ほかの女優とのカラミなんて見たくないのです。
そしてある日・・・響は自殺します。

<楓>
テレビにも出演するほどの売れっ子女優の楓は、売り出しの頃は誠とハメ撮りでの出演でした。
今はNGだらけの生意気女優です。
NG男優も多く、虎もNG。淳のことは「ババア」だと馬鹿にしていて、衝突します。


舞台はシンプルに最初の状態のまま。
役者の衣装もずっと同じバスローブのまま。
暗転して正面のスクリーンに「Past(○年前)」とか「Now」と表示されてから始まるお芝居で、観客はそのストーリーを追います。
おカラミシーンは、スクリーンの裏に役者が周り、影絵状態(志村けんのバカ殿でもたまにやる感じ)で演じています。
男優のアソコは・・・どうやってるかわかんないけど、たぶんだけどコンドームにポンプかなんかで空気入れて表現していたような・・・
しょんぼり勃ち待ちのときはちっちゃいんだけど、ムクムクって大きくなるの(笑)
リアルすぎなくて笑いを誘って、なかなか面白かったです。
BGMは、スクリーンの上にあるドラムセット前にパジャマ姿の西寺郷太さんが座っていて、ギターをポロポロ弾いたり、DJのようにレコード回したり、ドラムで演奏したり。
たまに響役のエリアンナさんも上に上がって歌ったり・・・生演奏なお芝居はとても贅沢感たっぷりでした。

↑のような背景を抱えつつの「Now」。
誠は「ありきたりじゃないAVを作りたい」という希望を持って、これが引退作になる虎、そして淳と雅と楓をスタジオに呼びます。
3日間も拘束、内容は一切知らされていない、スタジオで顔を合わせる相手も知らされず。
虎がNG男優の楓は「ババアと共演、しかも虎もいるなんて冗談じゃない!」と腹を立て、雅も「3日間何も知らされずこのメンバーで拘束ってどういうことだ」と憤ります。
結局内容を知らされることもないまま、誠の言うとおり、じゃんけんで負けた淳以外の3人がカラミをしぶしぶやったり、なぜか虎と雅が男同士なのに絡ませられたり・・・

そんな中、日中派遣社員をしている淳の上司の元へ淳の出演作が届くという事件が起こり、その犯人はなんと楓。
「この世界、必死でギリギリでやってんのに、あんたがなんだか幸せそうに普通に会社で働いてるのがいけないんだよ!」と無茶苦茶なことを言います。
そして売れっ子でテレビにも出て幸せそうに見える楓だけど、もしAV女優を辞めても「あいつはAVやってた」という目で見られると知り、
「AV女優やったら、一生幸せになれないって誰か教えてよ!!!」
と泣き叫び、崩れます。

心に痛かった。このセリフ。
AVに生きているわけではないわたしでも、AVが好きで見て女優さんや男優さんと触れ合っているわたしには、そんなセリフは・・・できれば聞きたくなかった。もし万が一それが現実でも。

というのは、このお芝居はAV業界の人だけが観ているわけでも、AVについて詳しい人が観ているわけでもなく、純粋にお笑いが好きだったり今田さんや徳井さんなどの出演者が好きだったりで観に来ている人もいる。
それに、お芝居が好きで観に来た人だっていると思う。
そういう人たちにAVの世界のことを知ってもらえる機会にもなるこのお芝居で、「AVやったら一生幸せになれない」というセリフ。
それを劇中、誰も否定できないんです。

実際、虎は「体力の限界」を理由としながら、実は今度小学生になる子供のことを考えての引退を匂わせてもいるし、
淳は体調不良でピルを飲まなかったせいで、撮影で妊娠してしまい、それで辞めようと思ってる。

そんなふたりが最後は慈しみ合い、「ありのままで」「心のまんぐり返しを」などと誠に指示されながらのおカラミシーンを演じ、それは感動的ではあるのですが・・・

途中に「AVってすごい」という内容のセリフがあって、もっともっとそこをフィーチャーしてほしかったな、と思ってみたり。

でもね、お芝居全体を通して、エロすぎもせず、決してAVを茶化しているわけでもなく、でも面白おかしく笑いを取っていて、そこはさすがの鈴木おさむさんだと思いました。
大掛かりなセットの組み換えもなく、あれだけの世界観を描けるっていう舞台のシンプルなところもよかったです。
そして、これまであまり知られてこなかったAV男優にこうしてスポットを当ててのお芝居、これもとても画期的で、見た人の心に残る作品となったことは確かだと思います。
鈴木おさむさんも、パンフレットの冒頭で、「男優さんを主人公においた物語ってなぜに今までなかったんだろう」「すごいです。AV男優というお仕事。超格好いいです!」と言っています。

AVM=AV Men だそうで、AVに生きる男たちを表しているそうです。
この人は実際の誰の役、というわけではなく、それぞれの役にはベースとなるモデルがいるところに、いろんな人のいろんなエピソードを盛り込んでいるなぁと興味深く観ました。
それが誰か、とも別に言わないけど(笑)

わたしとしては、一徹くんが観てどう思ったかなぁと気になるところではありましたが、消しちゃったみたいだけどツイにちょっと心の中が現れていましたね。
きっと胸に刺さる何かがあったのかなぁ~と、勝手に想像していますが、総じて「おもしろかった」となっていたから、ちょっと安心しました。

久しぶりにお芝居を見たけれど、やっぱり生っていいなぁ。
劇中、大久保さんと今田さんが「ありの~ままの~♪」と歌うとことか、出演者も笑いをこらえきれなかったり(笑)
それを見て、今田さんがアドリブ飛ばしたり・・・そういうの見てても楽しかったです。

これを機に、また何か面白そうなお芝居があったら観に行きたいと思いました。


一徹くん以外 | 【2014-08-10(Sun) 23:16:19】 | Trackback:(0) | Comments:(10) | [編集]

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